アフリカ・リミックス
■アフリカン・アートというと、どうしても学生時代に衝撃を受けた「ムパタ」のようなプリミティブな作品が頭に浮かびます。もしくはピカソやジャコメッティ、マックス・エルンスト等が影響を受けたと言われている宗教的な仮面や彫像だったり・・。アフリカならではの「素朴」で「荒削り」な力強さや、生命力の象徴のような原色の色使いは、日本とは対極にあるようでいて、どこか懐かしさを覚え惹かれます。音楽もしかり。私の好きなスティーブ・ライヒがミニマル音楽を追求するためにアフリカ音楽を研究したことはよく知られています。■しかし、インターネットの普及で世界中の情報が手に入る21世紀。かつては鋭いアンテナを持った西洋人アーティストのフィルターを通して伝えられたアフリカン・アートの真髄を、いまはダイレクトに知ることが出来るわけです。いまだに「日本=腹切り、ゲイシャ」とイメージする外国人のように、自分の中にあるアフリカが、もしかしたら前世紀の「西洋的フィルター」を通したイメージのままだったかもしれません。
■現在、森美術館で開催中の「アフリカ・リミックス」では、まさに「リアルな」今のアフリカを体感することができます。現代アートの担い手たちはエリート層なのでしょう。表現手段は音楽と同じく、もはや文化圏の違いは見られません。写真、ビデオ、インスタレーション、デザイン家具などで表現された25カ国、84名のアーティストの作品が展示された充実の内容です。それらは時に重く、辛く、そしてやはり力強く観るものに迫ってきます。植民地や内戦、貧困や差別といった歴史上の哀しみや怒りを抱えながらも、同じ人間として伝わってくることはやはり「生命の尊さ」なのです。■この展覧会はデュッセルドルフを皮切りに、ロンドン、パリを巡回して日本で開催されたものです。とにかくチーフ・キュレーターのシモン・ンジャミさんに拍手。アフリカ大陸の奥深さにノックアウトです。
■■これを観た後は是非「展望台」へ。原色のアフリカとは対照的な灰色のビルが建ち並ぶ東京の街はシュールです。ドンキの屋上にある黄色いジェットコースターなんてもう・・・
■アフリカ・リミックス 多様化するアフリカの現代美術
2006年8月31日(木)まで。 六本木ヒルズ 森美術館にて⇒
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