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2006年10月の2件の投稿

2006年10月20日 (金)

風船おじさんとピアノ

Aki_no_sora2005 ■定期的に「そういえば、あの人どうなったんだろう?」
と思い出す人がいる。それは、風船おじさん。
もう10年くらい前に、「それ絶対ムリだって!」
という世間の言葉に背を向けて、心許ない風船につけた桶?
に乗って、アメリカに向かって飛んでいってしまった人。
確かその前にも、テスト飛行でどこかの民家に墜落して
騒ぎになっていた。
彼のことをなんとなく思い出すのは、
その本業が「ピアノ調律師」だったということが大きいと思う。
自分で
調律までする某巨匠でもない限り、
私たちピアノを弾く人間が大変お世話になっている方たちだ。

■今まで出会ってきた(特にCD録音時にお世話になった)調律師は、
皆さん音楽家以上に個性的で印象に残る方たちばかりだった。
一台のピアノを、まるで我が子のように愛し育て、
それを弾く私に、ピアノの個性や癖をとても丁寧に教えてくれた。
だから私は、彼らが知っているそのピアノの一番いい音を出せるように、
何よりもそれを大事に弾いた。だって「大切なお子さん」をお預かりしているのだもの。

■昨年
実家にあるYAMAHAが輸出用に作った70年代スピネットも、
いつもお世話になっているピアノ工房に入院した。
数年前に偶然、ボロボロの状態で出会ったスピネット。
このピアノは調律に特別な技術が必要で、若い調律師さんに至っては触ったこともない、
ということを手に入れてから知った。
最近は華やかで軽い音のピアノが多いのだけど、
個人的には70年代の落ち着いた音が好き。
鍵盤の材質も明らかに違うし、丁寧に扱われたピアノの音からは愛情に満ちた音がする。

■うちのスピネットも信頼できる工房で見事に命を吹き返し、
当時の優しい音を取り戻して帰ってきた。
それまでは辛い人生だったみたいだけど、
腕の良いお父さんに出会えて本当によかったね、と思う。

■好きな本に「パリ左岸のピアノ工房」という本がある。
ここに出てくる工房主やアル中の調律師などなど。
やっぱり皆さん強烈な個性の持ち主で、
それでいてピアノを愛する心は深い。
ピアニストとはまた違った角度からピアノを見つめ、愛している人たち。
一匹狼が多い調律師さんはどこか謎めいていて、興味がつきない。
ついでに風船おじさんも、今もきっとどこかで生きてるような気がしてならない

パリ左岸のピアノ工房 Book パリ左岸のピアノ工房 

著者:T.E. カーハート
販売元:新潮社

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2006年10月12日 (木)

アタゴオル玉手箱

アタゴオル玉手箱 (1) アタゴオル玉手箱 (1)

著者:ますむら ひろし
販売元:偕成社
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■雑然と積まれた私の資料(と読んでいる)中から、娘が1巻を発見してひっぱり出してきました。持っていることすら忘れていたのだけど、探したら4巻までありました。ずっと前に、たぶんタジリさんに「面白いよ」と教えてもらったんじゃなかったかな。■「ハチクロ」以来、いつも目にする絵本とは違った「漫画」に興味津々の娘。まるで宝の地図でも手にしたように「アタゴオル」をじっと眺めていました。が、突然「なんて書いてあるの?おしえて!」と。5歳じゃ、まだ難しいよね(^^;)。でも、アタゴオルが持つ独特の雰囲気や世界観は、絵に小うるさい幼児のハートも釘付けにしたようでした。■そこで久しぶりに読んでみたら、特に一巻はやっぱり面白い。もともとの「アタゴオル物語」は今から30年前に発売。「伝説のコミック」と言われているだけあって時代を超越しています。宮沢賢治が好きな方はドンピシャ(かくいう私は賢治マニアではありませんが、「セロ弾きのゴーシュ」は音楽家の聖書だと思っております)。全編に流れる「静かな夜の空気」が好きです。■そして、ちょうどこの10月に映画も公開されるみたいですね。さっそく予告編を観たら、3d-CG画像と石井竜也の音楽が豪華すぎて、ちょっと私のイメージするアタゴオルとは違うなあ・・なんて思ってみたりみなかったり(コミック初期のイメージは、バロックリコーダーやオカリナが素朴に流れた手書きアニメーションなので)。うーん、どうだろう?昔からのコミックファンには評価が分かれるところじゃないでしょうか?いまどきの子供たちには、きっとファンタジックで素敵な世界だと思います(って、予告編だけでここまで断言していいのか)。

映画「アタゴオルは猫の森」 公式サイト⇒

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