バースデー
■一昨日、無事に誕生日を迎える。ふむふむ。42歳。両親からは「43歳おめでとう」とメールが来た。子供の年がわからなくなるくらいまで、私もがんばらねばと思う。■「ところで、お母さんっていくつなの?」とささやかなお誕生茶会(半ば強制的)の最中に、娘が質問してくる。「えっと。今年で240歳だよ」と答えると、目をまるくしてニヤニヤ笑っている。「魔女は500歳くらいで一人前なんだよ。あなたなんてまだ5歳でしょ。まだまだ先は長いね~」とたたみかけると、けらけら笑っていた。別に隠す必要もないのだけど、保育園とかで母親の年を言い合ったときに明らかに不利な立場に立たされるのが可愛そうだという、親ばかな理由で我が家では何となく年齢不詳ということになっている。っていうか、実生活でも年齢不詳気味である。■不思議なことに20代の頃は間違いなく実年齢より上に見られたのに、30代に入った途端、若く見られることが多くなった。36歳で出産した時には、病院の帰りにわざわざ看護師さんに「ちょっとあなた、このカルテ36歳になってるんだけど・・」と呼び止められた。「あってますけど」というと、二度ビックリされた。■別に若さ自慢をしてるわけでもないし、最近では頭にちらほら白いものも見えてきたりして、やっぱりきちんと年をとってはいるんだなと思う。でも正直、別にふざけてるわけでもなく、「ところで今年の誕生日で私はいったい何歳に?」と本気で思った。最初は両親から来た43歳を、あやうく信じてしまうところだった。■20代の頃は体調も精神状態も本当に悪くて、きっと私はハルマゲドンだか何だかが降りてくる1999年にこの世から消えてしまうのだろうと漠然と思っていた。だから35歳以降の人生設計はいつも白紙で想像すらつかなかった。まさかそれからCDを出したり母親になるなどとは!■そして出産時に本当に死の淵まで行き、自分の中にある「生きたい!」という本能に導かれるように、そして色々な人や偶然に助けられて、こうして今日まで生かされている。本当にありがたいことだと思う。やはり考えてみれば、それまでの私は36歳の時に一度死んだのだと思う。そう思えば何でも出来そうなものだけど、相変わらず煩悩や些細なことに悩んだりクヨクヨしたりしながら、それでも今日もピアノが少し上手に弾けてゴハンがおいしく食べられたと思うと、それだけで人生これでいいのだと思い始めている。でも一方では、あの時死なずに生かされた本当の意味も相変わらず探している。まだまだ駆け出し40代である。
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