音楽の神様
■前回のCDを作った時に、確かに自分の中で「ひとつの時代が終わったかな」という思いがあった。さて次はどうしようか、と。いつもひとつの作品が生まれる時には、なにか大きな力に引き寄せられるように、素敵な人たちが目の前に現れては作品へと結晶化していく。それは音楽の力がもたらす奇跡なのだと思う。私は私でなくなり、ただ音楽の神様の駒となって、動かされているだけのような不思議な感覚。体の中から生み出された音楽たちが、自分の手から解き放たれて命を宿していく瞬間。大地に種を撒くような、大河に小瓶を流すような、祈りにも似た気持ち。またあの奇跡が、自分に訪れることがあるのだろうか、と。実は次については全くの白紙状態で、5年くらいブランクがあってもいいかな・・とも思っていた。■ところが肩の故障で苦しんだ今夏の終わり頃から、せっかちな音楽の神様がまた私を動かしている。いま目の前には次々と「使者」が現れ、水面下で一本の道が現れようとしているのだから驚いた。なぜ私を動かすのか。この道はどこへ向かっているのか。それは神様だけが知っている。抗うことなど出来るわけがないので、私はいつものごとく畏れを抱きつつ、虹の彼方に憧れたオズの魔法使いのドロシーのように、ひたすら黄色いレンガの道を歩いていくわけです。はい。
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