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2007年10月29日 (月)

東インド古典舞踊を観る

Photo ■早稲田のお散歩でずっと気になっていた東インド舞踊スタジオ・オリッシー(Odissi)。昨日のオープニングライブでは、来週日本橋のDALIAさんでも演奏予定のウード・常味裕司さんと、これまた最近なぜか話題によく上がるタブラの吉見征樹さんが参加されることを知る。これはインドの神・弁天様のお導き?と、昨年のナマステ・フェア以来インドに興味津々の娘を連れて観にいく。そういえば彼女は弁天町生まれだし、弁天様のお使い巳年の生まれ。■東インド古典舞踊の第一人者・安延佳珠子さん。計108個の鈴をつけた足を踏み鳴らしながら、時に力強く、そして気高く繊細に、祈り、舞う。その姿は本当に美しい。心が凛となるような、大きな優しさに包まれるような彼女の世界に魅了されます。タブラのお腹の底に響く低音、ウード(本来はアラブの楽器ですが)がはじく切ない弦の響。10年来の仲間だという三者の、鍛錬を積み重ねた確かなテクニックと魂がひとつになっていく過程は、国境や時代、時空すらも超えて、私の中にも自然に入り込み、宇宙のように広がっていくのだった。

■最近やっと気づいたのだけど、ピアノはとても特殊な楽器なのだ(教会のパイプオルガンを含む)。弦(鍵盤)の数の多さ、ボディや音量の大きさ・・・特に西洋以外の楽器とセッションすると、ピアノの存在そのものが西洋的思想の権化のように思えてしまうことがある。■明治維新の教育改革にも問題があったと思うのだけど、「ピアノが音楽の基本」「楽器の王様」だと何のギモンも持たずに思い込んでいる演奏家が多いと思う(ええ、私も10年前に邦楽器と出会うまではそうでした ^^;)。もちろん主にクラシックのピアノ独奏の場合、その心情は必ずしも演奏にマイナスにはならないかもしれない。でも、自分がとても特殊な楽器を扱っているのだという意識もまた、音楽を奏でる上ではマイナスにならないと思う。■というわけで、目下の自分の課題は「歩み寄り」です(^^;)。それでもピアノを愛しているので。

■地球は広い。そしてまだまだ知らない音楽がある。それには人生はあまりに短く限られている。だからこそ、こうして偶然(とは思えないが)出遭えた素晴らしい時間に心から感謝したいと思うのでした。スタジオでは定期的にイベントがあるようなので、興味を持たれた方は是非いちどお出かけください。

■さて、来週はインディアンフルート・真砂秀朗さん、トゥバ民族音楽の等々力政彦さんとの録音。どんな音世界が出来上がることでしょう?

■その等々力さんと常見さんとのライブは11日に日本橋・DALIAさんにて。

■東インド舞踊スタジオ・オリッシーのサイトはこちら→

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