陰と陽
■今回のCD「生きものの音」を録音する時に、メンバーの中でテーマにしたのが「陰陽」。先日お会いしたバラカンさんも、今このテーマの本を読んでいるとCMの間に話してらっしゃったのだけど、世界はすべて「陰と陽」で出来ている。私も最近、特にそのことを感じています。■陰と陽は本来、調和していることが理想ですが、対立することもある。暦の違いが文化摩擦の要因になることもあるのです。でもどちらか片方では無理があるというもの。陰陽(月と太陽)のバランスの崩れは、時に大きな対立(エネルギー)を引き起こします。夏至や冬至には、そのアンバランスなエネルギーを放出するための祭りが世界各地で行われています。■ほんの100年少し前まで、この国は月の満ち欠けの太陰暦(旧暦)と、季節的なズレを補うための二十四節気で暮らしていました。この太陰太陽暦からは、自然(宇宙)のサイクルを身近に感じながら生きる人たちの暮らしが見えてきます。■もちろん体調管理には体内の陰陽バランスに目を向けることが大切です。ヨガの「片鼻呼吸」では、右の鼻の穴から太陽のエネルギーを、左からは月のエネルギーを吸い込む。この「呼吸」も、「吐くと吸う」という相対する行為。吐く、から始めることが大切だそうです。この陰陽バランスが崩れたとき、人は自律神経が乱れたり病気になったりする。もちろん命ある食べ物にも「陰陽」があります。私は難しく考えずに、体を温める(陰)、体を冷やす(陽)食べ物を、自分の体調と相談しながら取り入れるようにしています。
■今回の作品は、真砂さん、等々力さんが男性(陽)、私が女性(陰)を受け持つこともあれば、真砂さんが陽、等々力さんが陰の曲を歌うこともありました。楽器としては、西洋のピアノが陽で、アジアの民族楽器は陰でしょうか。三人で演奏する場合はトリオではなく、「三つ巴」。陰陽マークの変形で、誰がリーダーということでもなく、三人が調和しながら、音の足し算引き算をしながら、ひとつの円を描いていくようなイメージです(収録曲「うたかた」なんかが、特にそう)。
■今や太陽暦が当たり前の日本だけれど、なんとなく疲れを感じたりする時は、月の満ち欠けや二十四節気を意識するだけで、ぐっと暮らしやすくなることも多いはずです。来週20日は満月。5月の満月には特別な意味があるので、興味のある方は「鞍馬寺ウエサク祭」で検索してみてくださいね。
って、今回は知ったかぶりで書いてみましたが、私もまだまだ勉強中。陰陽のバランスは音楽に限らず、今や生き方のテーマでもあります。
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