トロイメライ
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トロイメライ 著者:島田 虎之介 |
■ずっと探していた作品。やっと手に入れて読めました。シューマンのトロイメライは私も好きでよく弾くので、今年の手塚治虫文化賞が発表されてから、この作品はタイトルを含め気になっていました。
■この物語の主役は「ピアノ」なんだけど、音楽ではありません。壮大なスケールの歴史小説ともいえるし、ファンタジーとも。解説では群像劇がお得意のロバート・アルトマン監督が引き合いに出されていましたが、地球に散らばったピースをひとつの絵にしていくパズルのようでもあります。つげ義春を彷彿とさせる黒の強い絵もそうなのだけど、作者の時間観念や世界感がものすごく独特で、ぼうっと読んでると途中であれれ?という感じになってしまうかも。でも時おりページを引き返して、その時間の流れに身をおいてみると、読後にはまるで手のひらに地球がすっぽりとおさまってしまったような、’大きな感覚’を実感できます(というの、伝わりますでしょうか)。■個人的には、1台のピアノからみえてくるヨーロッパ文化への批評精神や、現代のピアノという楽器のあり方が(それはここ数年、ピアノを通して民族楽器と対話することの多い私も感じていたことなので)とてもとても共感しました。Piano、という言葉そのものの意味。あらためて見直してみたいものです。
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