魔女の修業
■郊外の実家の近くには原生林を残した自然公園があります。この連休は娘と早朝から(開園7時半!)お弁当を持って、車道ではなく夏野菜が実る畑のあぜ道を抜けて行きました(初日はジジババも一緒に)。朝早く、誰もいない森の中を歩く。都会では決して味わえない贅沢です。鳥の鳴き声を真似したり、カエルを捕まえたり、丸太を渡る練習をしたり、蚊に刺されたり、ミミズをよけたり、キノコを見つけたりしながら。。■今のような’公園’だったか記憶が定かではありませんが、子供の頃からこの森はあって、気が向いた時は日曜日の朝早くひとりで何度か訪れました。自販機でジュースを買って、川沿いのサイクリング道路を思い切り自転車を飛ばして、最後にここでジュースを飲むのが楽しみ。。。と、どう考えても孤独な思春期だったのだけど、自然が近くにあったことは悩み多き少女にとって、少なからず救いになっていたのでしょう。都会で生まれて、あちこち引っ越して、郊外の造成地が原風景とも言える自分には故郷がないとずっと思っていたけれど、案外この森がその代わりになってくれるかもと最近思い始めました。
■今月は思いがけず、「共生」をテーマに研究されている同世代の学者さん方から何度かお話しを伺う機会がありました。研究対象は大腸菌だったり、アフリカ音楽だったりするのですが、異質なものが出会って混ざり合っていくプロセスには共通性があります。それは顕微鏡の中も、国境を越えた人と人も、自然と人間の関わりも同じ。共に生きることは、自分を知り、そして相手を受け入れ、時には変わる(あるいは、変わらない)勇気を持つこと。もしかしたらこれこそを「愛」と言うのかな、と。お話を聞きながら、そんなことを思ったりしました。
■ミミズには悲鳴を上げていたくせに、赤ちゃんカエルを臆せず手のひらに乗せている都会っ子の娘。「愛おしい」と理屈抜きで思えるものがこの地球上には沢山あることを、この場所からも娘に伝えることが出来るだろうと思いました。1年生の夏休みは人生で一度きり。だから時間が許す限り、娘と一緒にこの森を訪れたいと思っています。■そして子供たちが森を一人で歩く幸福と自由と安全が、この星の未来に必ず残っていますようにと。祈らずにはいられません。
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