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2009年12月 1日 (火)

12月の始めに

Image7851お世話になった人の死を、
ネット上で偶然知るなんて、
今まで考えたこともありませんでした。
南青山noen(ノエン)の佐々木渉さん。
今年7月に亡くなったという記事を目にしました

サイトが残っているし、
とても信じられなかったので店に足を運ぶと、
そこはすでに別の店に変わっていました。
36歳、就寝中の心筋梗塞だったそうです。

実は7月の末に、
Mother Songsの原画を頂くために
長田さんとスパイラルで待ち合わせ、
通りかかりのお店に寄りました。
ガラス張りの店内には人影もなく、配達かお休みかな?と・・。

それきり私もバタバタして今日まで表参道に行く用事もなく、
結局、最後に佐々木さんと言葉を交わしたのは昨年の夏頃です。

お店の規模を縮小して、スパイラル隣に移し、
本人も肩の荷を下ろしたような、さっぱりとした表情で、
久しぶりに来店した私をいつもと変わらず、
出迎えてくれま
した。
これからの構想を、まるで悪戯っ子のようにあれこれと、
実はnoen以外の新しい世界も広げつつあるなど・・・
クリエイターとして希望に満ちていたこと、一生忘れません。

出会いは10年も前。
まだレーベルを立ち上げたばかりで、
あちこちの店に「飛び込み営業」をしている頃でした。
私の音楽が似合いそうな店があるよと、
同じ頃に出会ったガラス作家の熊澤桂子さんに連れられて、
長い階段を下りた地下の、音が心地よく響く、
大きな一枚板の長いカウンターのある、その店に行きました。

その後、佐々木さんはその地下のNorskを引き継いでNoenを立ち上げ、
社長として、日本の伝統的な家具作りの技とモダンな感性を大切に、
木の温もりのある’一生もの’の、とても美しい家具を製作していました。
信念を持って手仕事を愛し、完璧さと頑固さも人一倍でした。
その反面、細やかなおもてなし上手の、モテ男
でもありました。
同じく手仕事頑固者のクロマニヨンも、
「彼は若いのに わかってる」と嬉しそうに会話が弾んでいました。

最初のCD「青い花」を気に入って下さったのがご縁で、
「Peace and Quiet」までの4作品を地下空間のBGMに使って頂きました。
私の出産をはさみながら、お店が移転されるまで、
新しい作品を出すたびに、それとなく鋭い批評も頂きながら、
作品をお取り扱い頂けたことは、何より創作の励みになりました。

下のシベリアの告知の私のプロフィールは、
実は、そのNoenで平沢千秋さんに撮影して頂いたものです。
あの石壁がふと懐かしくなって、今回使用したのだけど・・・。

思い出話はつきません。
思い出になるほど実感が沸きません。
私よりも若い人だったから、
いつでも会いに行けば元気でいてくれると、
勝手に思い込んでいました。

ジャンルは違っても目指す場所が似ていて、いつも何かヒントを貰える方でした。
彼は文字通り、仕事に命をかけていたのだと思います


心よりご冥福をお祈りいたします。
本当に、本当に、お疲れ様でした。
そして、ありがとうございました。

残されたノエンの家具たちは、あるべき場所で大切にされながら、
これからもずっと生き続けていくでしょう。

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佐々木さんの生前の仕事が伺えるエピソードが、こちらにあります。
岩泉純木工房さんの2009年10月バックナンバーです。

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