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2011年5月17日 (火)

みどりのゆび

みどりのゆび (岩波少年文庫)みどりのゆび (岩波少年文庫)

著者:モーリス ドリュオン
販売元:岩波書店
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放射能で汚染された土壌に、
菜の花や向日葵を植えようという研究がされています。
これらの植物には、土壌から放射線物質を吸い上げる力があるとか。
また、南会津の放射線量が思いのほか低いのも、
あの深い深い山の緑のおかげかもしれません。

都会でも、この夏を乗り切る節電対策として、
グリーンカーテンが注目されています。
うちもさっそく家族で、ゴーヤと朝顔とキュウリで、
窓辺にカーテンを作っている最中です。

いま、原発事故がお手上げ状態となりつつあって、
どんどん空気も水も土も汚れて、
早いこと何とかしないと、
本当に手遅れになってしまうのではないかと不安です。
やっぱり最後に頼める力は、自然の力だけなのではないかと。

自然の力(地震と津波)を、あの日以来これでもかと見せつけられて、
人間は、自然を支配したり、対決するのではなく、
その力を「お借りします」という姿勢で、もっと謙虚に生きないといけないと。
自然界を越えるエネルギーを作り出そうなんて、
神の領域を超えた、思い上がりだったのだと、
どうか原発関係者にこそ気づいて欲しいと思います。

この、モーリス・ドリュオン作「みどりのゆび」に出てくるチトのように、
あっという間に、街を緑で覆いつくせる魔法が使えたら、
どんなにいいだろうかと思います。
この本に出てくる武器工場を、
原発(=核兵器工場ですが)に置き換えて読んでみると、
工場長が最後につぶやく
自然の力にさからうことはできない」という気づきの言葉にこそ、
作者が託した未来への希望があると思うのです。

「みどりのゆび」は1965年の作品。
米ソ関係が緊張を増し、
核兵器や宇宙開発が急ピッチで進められていた頃に作られたお話です。

この物語に込めた大人への警告と子供へのメッセージ。
今こそ、それはそれは重く深く響いてくるのでした。

原発事故がきっかけで、
この物語のように街が緑や花で覆いつくされる日が来るとしたら、
今の苦しみの先には、
きっとひとつの素敵な時代が待っていると、私も希望を抱いていけるのです。


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