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2014年10月22日 (水)

弘前大学 第7回国際シンポジウムに参加しました

M.シェーファーとの共著『音さがしの本~リトル・サウンド・エデュケーション』の執筆者でもある今田匡彦研究室が中心となった、平成26年度弘前大学国際シンポジウム「Proposing a New Music Education View through Non-European Sound Practice」に参加しました。シンポジウムでは、ニュージーランド、フィンランド、カナダ、香港、パプア・ニューギニア、日本各国の音楽(教育)事情、また学生の日頃の研究成果を知り、弘前大学の学生&卒業生によるポスターセッションでは、それぞれの視点に深くコミットしながら話し合う貴重な機会が得られました。

 今回、各国ともに提示された共通キーワードは「Diversity」だったと思います。多民族社会における(音楽教育)の問題だけでなく、学校の「内」と「外」の音楽、そこに生じる’ズレ’も含め、世代間やコミュニティで多様化する’音楽’と教育の問題は、日本社会でもすでに課題となり始めています。学校や社会の多文化共生、異文化交流の切り口として音楽が機能する場面は多くみられます。しかし一方で、各国の民族音楽そのものが、若者の’リアル・ワールド’から遠い存在になりつつあるのは、どこの国にも共通した課題です。
 今やYouTubeによって世界中の音楽を聴くことができる時代。しかしグローバル化で世界の音楽が均質化することは、実は人類にとって大きな文化の損失と考えます。反対に音楽が文化の背景を越えてミックスされ、今までになかった新しい音楽も生まれる可能性は広がっています。しかし、音楽のコンテクストを無視することもまた文化の喪失につながる危険はある。自国の音楽文化の背景を正しく知ることも大切な音楽教育。そして、グローバル化に伴う音楽(教育)の未来図は予測不可能というのが正直な感想でした。私自身も、洋の東西を越えた音楽活動の経験と照らし合せながら、あらためて考えることが多かったです。

 東北で最初にキリスト教が入り、江戸時代から藩士が珈琲を飲み、洋食の街でもある弘前には開かれた風土があります。津軽文化と異国情緒がほどよく混ざり合うこの街で国際シンポジウムが開かれることにも大きな意義があると思いました。

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