アーツ千代田3331レジデンス・アーティスト Jan&Angelaと過ごした一週間日記②
【12月18日】公演翌日は新井英夫さんにレジデンスに来て頂き、Jan&Angelaに野口体操の基礎を教えてもらう。全国各地の福祉や教育の現場で身体を通したワークショップを展開する新井さんとは、さまざまな「きく」をテーマに「身体×音」の即興的対話を考える研究会を始動することになっている。今回は地方出張が重なり公演出演は叶わなかったが、Jan&Angelaのアプローチとこの研究会も非常に親和性が高いと感じていた。
新井さんが野口三千三氏から直接教えられた身体哲学を、実際に動きながらみんなで体験してみる。重心の「崩し方」から始まり、空気のように薄い(でも強い)和紙を使ってのワークは、サウンド・エデュケーションの紙のワークとも非常に近いアフォーダンスで、身体の延長線上にある「紙と一体化」する動きを体験する時間となった。自身が紙となり、風に吹かれて飛んでいくイメージを、紙を持たずにつくっていく。美しく、しなやかで、でも丈夫な和紙の存在は、野口氏が求めた身体の在り方そのものかもしれない。
その後は4人で即興セッションとなった。特にもともと西洋的な身体を持つJanの動きが、短時間で格段と柔らかくなっていることが興味深かった。西洋は石の文化、東洋は布(紙)の文化といった誰かのコトバを思い出す。「内と外を柔らかにつなぐ耳」という自身の研究テーマとも、あらためてつながっていく。数時間であっという間に打ち解けることが可能な即興セッション。身体と音の非言語コミュニケーションの力をあらためて実感する。
そしてJanからの提案で、日曜日にはいよいよサウンド・ウォークに出かけることとなる。③へつづく。
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