2018年4月 9日 (月)

CD『生きものの音』が発売10周年を迎えます。

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ササマユウコがサウンドプロデュース(BEN-TEN Records名義)と即興演奏を担当したCD『生きものの音』が発売10周年を迎えます。それを記念してFacebook記念ページが立ち上がり、収録曲や制作アーカイブ等も初めて公開しています。

 2007年の録音は調布・森のテラスにて2日間にわたりました。当日の森のサウンドスケープ(鳥の鳴き声、どんぐりの落ちる音など)も、ジャンルを越えた演奏者(真砂秀朗、等々力政彦、ササマユウコ)の即興演奏とともに収められています(録音:石橋守)。
 ジャケットはラオスの手仕事をかたちにした貴重なモノです(石井寿枝 イラスト制作)。10年前には可能だった丁寧な手仕事が詰まっています。
 
 このアルバムは民族音楽に分類されることもありますが、音楽の洋の東西、録音場のウチとソトの「境界」に生まれたサウンドスケープの記録だと思っています。発売当時はピーター・バラカンさんの30分番組でも特集が組まれ、真砂さんとともに演奏者としてササマユウコがラジオ出演しています。現在も若い世代に聴き継がれているのは嬉しい限りです。

 これから制作当時の思い出や音源を徐々にアップしていきます(ikimonono-otoで検索してみてください)。現在、収録曲で古いトゥバ民謡とピアノのセッション『翼があれば Wings learn to fly」がアップされています。演奏者であると同時にサウンドプロデュース担当としての言葉を、この機会に少しづつ残していきたいと思います。

◎CDの在庫は僅かとなっているようです。全10曲。興味のある方はこちらに お問合せください。

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2018年4月 2日 (月)

ホームページをリニューアルしました

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最近はほぼFacebookで情報発信しているため、なかなか手がつけられなかった個人サイトですが、以下のふたつをリニューアルしました。
 旧サイトでご紹介している2000年代の作品は、非アカデミックなアプローチで洋の東西の境界に生まれる音楽を探っていました。現在の自分の音楽からは遠い質感ではありますが、録音作品はありがたいことに2007年から現在もN.Y.のThe Orchard社より世界各国で細々と聴かれています。(南はペルーから、北は北欧まで)。
 20年近く前の初作品『青い花』(ピアノ・音楽ササマユウコ、尺八・坂田梁山)から始まって、すべての作品が現在も日本を始め、世界のどこかで聴かれているということは、作った本人にも正直驚きです。なぜならこれらの作品は、当時の音楽がデジタル機器のめざましい発達によって、どんどん複雑化し、作り手の身体感覚から離れていってしまうことへのアンチテーゼでもあったからです。「シンプルに」と「無修正の生演奏、アナログ録音」を貫いたことの未来からの答えだとも思っています。そしてやはり、アーティストは「インディペンデント」であるべきだという考えは今も変わっていません。

 2011年の東日本大震災・原発事故以降は、自分の無知に対する「怒り」から始まりました。「音楽とは何か?何が音楽か?」という世界との関わり直しから、カナダの作曲家M.シェーファーにもっとも近い弘前大学大学院今田匡彦研究室に籍を置きながらサウンドスケープ論を『耳の哲学』と捉え直しました。生きるための知恵としての世界の内と外を「音と言葉」から見つめ直してきました。
 そして2014年には、この哲学の実践・考察拠点として「芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト」を立ち上げました。ここでは現在、音楽に限らず「芸術と学術」の様々な可能性を「つなぐ・ひらく・考える」をテーマにして探っています。この活動は「コネクト」の名前の通り、多くの素晴らしい芸術家、研究者たちとの出会いを生み、社会にひらく活動も生み出しています。
 同時に、一時休止していた演奏活動も、ストリングラフィの鈴木モモと共に「即興カフェ」(写真)へとつながりました。また2016年には聾者の音楽映画『LISTEN リッスン』との衝撃的な出会いがあり、現在、協働実験プロジェクト「聾/聴の境界をきく」として「音のある世界|音のない世界」を行き来しながら仲間たちと可能性を探っています。

 東日本大震災以降の展開は、自分の生活も「想定外」の連続でした。しかし7年経ったいま振り返ってみると、これはもう「運命」という言葉以外は見当らないのです。一時は二度と音楽の世界には戻らない、戻れないだろうと自分を絶望の淵に追い込んでいましたが、気が付けばまたピアノの前に座っている。「耳の哲学」が自分を救ってくれたことは確かです。そしてここまでの7年間の経験を他者と分かち合っていくことが、これからのミッションだろうと思っています。肩書はもちろん「音楽家」です。オンガクとは、私にとって「生きること」そのものだからです。
だから「音を出さない音楽家」であることも多々ありますが、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 
2018年4月 ササマユウコ

1)旧サイト 主に2011年3月11日以前のCD作品について  
    http://bentenrecords.jimdo.com/

2)新サイト 2011年4月以降の活動のポータルサイトです。
    http://yukosasama.jimdo.com/

上記サイト、ササマユウコの活動に関するお問合せはこちらまでお願いします。

(C)2018 Yuko Sasama

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2017年10月 5日 (木)

『月の栞』

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中秋の名月、そして明日の「即興カフェ」は満月。10月は「月」の季節ですしお誕生月ということもあってか、懐かしいCD『月の栞』(ササマユウコ、坂田梁山、石川高)のジャケット原画(『月を探す旅』木版画)と、松本豆庵の寒氷いただきました。どちらも安曇野在住の木版画家・小平彩見さんの作品です。ありがとうございます!
小平さんは、16年前の出産退院した確か翌日に銀座山野楽器の試聴盤で新作を偶然きいたとメールを下さった方で、ゆっくり育児に専念するつもりの重い腰を早々にあげるきっかけとなった、怒涛の嵐のような存在(笑)。今は二児の母として育児と創作活動との両立を頑張っていて、作家としてのキャリアも着実に重ねていらっしゃる素敵な方です。
思えば神楽坂でインディーズレーベルを立ち上げたのも、当時サンプルを聴かれた新宿タワレコの店員さんから「全国流通できるようにレーベルを」と直接お電話を頂いたから。ネット環境もまだ発展途上で、あんなに大変な仕事になるとは夢にも知らずに気軽に引き受けたのが、もう15年以上も前の話。デジタル打ち込みが台頭した時代に、「5分以内の非アカデミックな生演奏のアナログ一発録音」という動機(狂気)にかられ、その録音物に翻弄された年月も振り返れば懐かしい思い出だし、10年間に作った5枚のアルバムは今も世界各国で静かに聴かれていることは、このサイクルが早い業界でもっと噛み締めてもいいのかなと思う。共演者はじめ関わって下さった方たちには感謝してもしきれないし、無かったことには出来ないのだよ。たとえ自分の中では昇華されたモノ(CD)との音楽実験だったとしても。録音するとはそういうこと(風景をだいなしにする、と言った人もいる)。
この2003年発売のCDは、今もテレビやラジオで時折流れている。正直、現在の自身のオンガクからは少し遠い存在です。笙の石川さんは今年の坂本龍一氏のアルバムに即興4曲が収録されています。少しフライングですが、来年1月20日には石川さん、サンレコの國崎晋さんを特別ゲストに、鈴木モモさん、ササマユウコで「音と言葉」をテーマにした即興カフェも開催します。(南青山Haden books)。新しい音楽実験にも、どうぞお付き合いください。

◎この可愛らしいお菓子は松本の「すぐり」さんでお買い求めいただけるそうです。
https://www.facebook.com/warehouse.suguri/

そして明日は、CD『生きものの音』をご一緒しているトゥバ音楽演奏家の等々力政彦さん、ストリングラフィ奏者・鈴木モモさんと共に「即興カフェ 番外編」を開催します(@調布・森のテラス)。助っ人としてトゥバ民謡の若手ホープ鎌田英嗣さん、音楽家・履物「ひかりのすあし」作家の浦畠晶子さんの展示販売、台湾茶もご用意してお待ちしています。ちなみに等々力さんは現在、京都大学で微生物を「共生」の視点から研究されていて、今回は新しい「音楽のかたち」と「学びの場」を実験する場としても開催されます。どうぞお気軽に足をお運びください。(ご予約は「即興カフェ」まで improcafe.yoyaku@gmail.com)

※詳細は Facebook @improcafe をご覧ください。

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ササマユウコ|YukoSasama

2011年東日本大震災後、「オンガクとは何か」を考え演奏活動を一時休止し、カナダの作曲家M.シェーファーのサウンドスケープ論を「内と外の関係性」から研究する(弘前大学大学院今田匡彦研究室2011~2013)。2014年、哲学の実践拠点として芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト設立(相模原市立市民・大学交流センター)。哲学カフェ、即興演奏、地域連携事業、執筆活動、ワークショップなどを展開中。詳細は個人サイトをご覧ください。

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2017年4月18日 (火)

ササマユウコのホームページ

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森の中の鹿を相手に説法の練習をしていたわけではありませんが、2011年3月から「音のない音楽」の世界を旅していました。

音楽とは何か、何が音楽か。正解がないことはわかっていましたが、とにかく自分なりの考え方=言葉を手に入れたいと、日々思考を続けていました(それは今も続いています)。そして最近は「音」に立ち返る場面も巡ってきて、言葉にはない音の力を再確認しています。密かにピアノも弾いています。

50代に入った「今」だからお伝えしたいことを。音楽と言葉の両面から、これからも丁寧に積み重ねていきたいと思っています。サウンドスケープとは何かを知るための「耳の哲学」に関心をお持ちの皆さまには、どうぞワークショップも体験して頂きたいと思っています(お気軽にご相談ください)。

まずはお時間のある時に、ぜひサイト をご覧頂けましたら幸いです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 

http://yukosasama.jimdo.com/  音のない音楽/CONNECT主宰 ササマユウコ

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2017年1月 1日 (日)

2017 謹賀新年

2017_32017(平成29年)謹賀新年

音を見失っていた2011年の秋に、
弘前で見つけた鳥笛。
あれからの日々を忘れない。
「希望」のサウンドスケープを奏でよう。
ちいさな音楽、耳の哲学。
2017年1月1日 ササマユウコ

 

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2016年10月 7日 (金)

「即興カフェ」終了しました!

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夏のような陽射しの中で「即興カフェ」終了しました。実はホスピスやワークショップを除いて、人前でピアノを弾いたのは2011年以来です。今日という日は決して当たり前ではなく、音楽を見失い苦しんだこの5年間を振り返りながら、祈るような気持ちで音を出していました。風の音がすごく心地よかった。
大切な仲間たち、森のテラスの皆さん、そして貴重な時間を使って足を運んで下さった方たち。ありがとうございました。何より10年前の「生きものの音」を大切に聴いてくれていた次世代音楽家たちと、この場所で共演できたことも嬉しかったです。等々力政彦さんとは2010年公園通りクラシックスのデュオ「旅する音楽」以来でしたが、お互いに50代になって’音が’成長したような気がします
●当日の写真などはこちら ⇒http://yukosasama.jimdo.com/

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2016年6月14日 (火)

ササマユウコ/Yuko Sasamaホームページ移転中です。

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□6月いっぱいで旧サイトのサービスが終了するということで、急遽ササマユウコのホームページの移転作業に入っています。ちょうど「ふり返り」の時期なのかなと思っていますが、予定外だったのであたふた・・。

2011年の東日本大震災以降、水面下で「音を出さない音楽」と向き合ってきたササマの「イマココ」がわかるサイトになると思います。
まだ表紙しかできていませんが、2011年以前の活動アーカイブも含め徐々に移行していきますので、時どきのぞいてみてくださいね。

□新サイトhttp://yukosasama.jimdo.com/ 

 

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2016年1月 3日 (日)

謹賀新年

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「内と外を柔らかにつなぐ関係性」としての芸術
「想定外」というコトバへの衝撃から弘前の研究室に向かい、サウンドスケープ思想の探求を始めた2011年から、早くも5年が経とうとしています。
この間、本当にさまざまな偶然という必然の出会いに恵まれ、いま自分が「やるべきこと」をあらためて、身を引き締めて実感しています。
2016年の個人目標は、ふたたび即興演奏と向き合い、自らの内側(身体×音)を通して外側(コトバ)を捉え直す作業を進めることです。さらに、2014年秋から始まった「コネクト活動」も引き続き、分野を越えた芸術家・研究者の出会いを大切に、そこから新しい音風景が見えたら、きこえたら素敵だなと思います。
2011年からの日々は私にとっても「想定外」の連続でした。
これからも相変わらず、あたふたと手探りで進んでいくことでしょう。それもひとつの有機的な「芸術活動」として、受けとめて頂けたら幸いです。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2016年元旦
音楽家/CONNECT代表 ササマユウコ

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2014年10月 6日 (月)

「空ノ耳」ササマユウコ sora no mimi by Yuko Sasama

台風で時間がぽっかり空いたので、

この3年間撮りためた空を集めてみました。

曲は2000年に信州国際音楽村で録音した即興「空ノ耳」

ソラミミ、ソラミミ・・・聞こえてきます。

(C)2001 BEN-TEN Records BTR-001

https://www.youtube.com/watch?v=0V2wSvBdvnI

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2010年7月 4日 (日)

Mother Songs ひらいたひらいた(Lotus) ササマユウコ

あっという間に7月です。東京はもうすぐお盆。この季節になると毎年、ご先祖様を偲びながら不忍池に出かけます。蓮マニアとしても、いちばん好きな夏の風景のひとつ。'極楽’という言葉がよく似合います。今回は音楽よりも写真に力入ってるかも(^^;)。六本木、神楽坂・・・。東京で見つけた蓮の風景です。

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