2019年4月 6日 (土)

即興カフェVol.8『満月・森羅万象に耳をひらけ!』宇宙と暮らしの音楽

Photo_70 新しい時代の始まり5月・満月。『即興カフェ』第8回のゲストに北インド古典シタールの重鎮・伊藤公朗さんをお迎えします。今回は「ひらく」をテーマに開放弦・ドローンの魅力、ラーガ(インド音楽の規則)、そしてムジカ・ムンダーナなど宇宙と音楽の関わりに思いを馳せます。そして「暮らしをひらく」活動をされている皆さんのお話も伺いながら、壮大に緩やかにインドスタイルで「宇宙と暮らし」をつなげていきます。シタール、ストリングラフィ、ピアノという三種の弦が編む特別な音の世界もお楽しみください。ちなみにタイトルの「森羅万象に耳をひらけ!Sonic Universe!」は、M.シェーファーが自著『世界の調律』の中で叫んだ言葉。全身を耳にして世界と関わり直そうとするサウンドスケープは、もちろん音楽だけでなく生き方そのものも示唆しています。

日時:2019年5月19日(日)13時頃から15時30分頃まで

音と場を編む人
伊藤公朗(北インド古典シタール)

ササマユウコ(即興ピアノ)
鈴木モモ(ストリングラフィ)

お申込み:improcafe.yoyaku@gmail.com
参加費:ご予約2500円 当日3000円(※中学生以下、無料)+ワンドリンク・オーダー
会場:府中メルドル
主催:即興カフェ プロデュースYuko Sasama キュレート:Momo Suzuki

◎詳細はFBイベントページをご参照ください(関連記事も掲載していきます)

◎このイベントのお問合せ
CONNECT/コネクト(tegami.connect@gmail.com ササマ)まで。

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2019年3月28日 (木)

ササマユウコ活動情報

 1 ササマユウコの活動情報は以下のSNSやホームページからご覧いただけます。
Yuko Sasama
1964年東京出身。4歳よりクラシックピアノを10歳より楽典を学ぶ。都立国立高校、上智大学文学部教育学科(教育哲学、視聴覚教育)卒。大学卒業後は日本初の一芸入社(音楽)でセゾン文化メディア総合職に。映画配給と音楽活動の並走から紆余曲折、2001年神楽坂BEN-TEN Records設立。ひとりインディーズレーベルの先駆け。全6作品は全国販売を経て2007年よりN.Y.The Orchard社より世界各国で聞かれている。Spotifyで累計80万ダウンロード以上。
2011年の東日本大震災・原発事故が「音楽とは何か」を考え直す転機に。同年よりカナダの作曲家M.シェーファーのサウンドスケープ論を耳の哲学として研究(弘前大学大学院今田匡彦研究室2011~2013)。同時期に町田市生涯学習部まちだ市民大学の企画運営担当。この経験を活かして2014年芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト代表。芸術と学術を「つなぐ・ひらく・考える」視点から21世紀のリベラルアーツとしての芸術活動を実践考察中。

◎ホームページ
・ササマユウコ個人 www.yukosasama.jimdo.com
・BEN-TEN Records www.bentenrecords.jimdo.com
・芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト(代表ササマユウコ) www.coconnect.jimdo.com

◎Facebook
・ササマユウコ個人 @yukosasama.7
・即興カフェ    @improcafe
・芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト @coCONNECTnet
・聾/聴の境界をきく @Deaf.Coda.Hearing
・生きものの音 @ikimonono.oto
◎Twitter @lifeasmusic
◎Instagram @yuko_sasama

◎リベラルアーツとしての音楽教育でこんなことが出来ます。
サウンド・エデュケーション(専門知識・経験を必要としない音のワークショップ・音の散歩)、即興
演奏ワークショップ、サウンドスケープ論(耳の哲学)レクチャー、執筆等のご依頼など。※ワークショップには専門知識や音楽経験は必要ありません。コミュニケーション、環境学習などへの応用も。
 tegami.connect@gmail.com までお願いいたします。

所属学会:日本音楽教育学会、アートミーツケア学会、日本音楽即興学会
最近の執筆:音楽教育実践ジャーナル(『内と外を柔らかにつなぐ耳~音のワークショップ、あるいは気づきのあるプロセス』2015.3月号 査読付き論考)、音楽教育学、東京迂回路研究(「耳の哲学/詩の考察」)など。
最近のプロデュース企画:即興カフェ(サウンドスケープの哲学から新しいオンガクを実験する)、空耳図書館(哲学カフェ、非言語読書会)、協働プロジェクト「聾/聴の境界をきく」
助成歴:アートミーツケア学会青空委員会、日本音楽即興学会

写真左上から)即興カフェ(2018.8.17下北沢Halfmoon Hall 雫境、ササマユウコ、鈴木モモ)|空耳図書館(ベビーフェスタNPO法人らいぶらいぶ)|即興カフェ(音と言葉のある風景2018.1.20 Haden Books ササマユウコ、國崎晋、石川高、鈴木モモ)|(下左)カプカプ祭(横浜市ひかりが丘団地 福祉作業所)|座談会@下北沢B&B「生きることは即興である~それはまるでヘタクソな音楽のように」(若尾裕、新井英夫、ササマユウコ)森で音探し(音の散歩)
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2019年1月14日 (月)

哲学のこと 『世界の調律~サウンドスケープとは何か』

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(テツガクのおはなし)
サウンドスケープの哲学から新しいオンガクのかたちを実験する音楽家のプロジェクト「即興カフェ」。って?

 今回は即興セッションを交えて音×言葉の風景を編んでいきます。風変わりな哲学カフェ。「哲学」は明治以後に翻訳された言葉で一見とっつきにくいですが、簡単に言えば「考える」こと。今回のテーマは節分の「鬼は外、福は内」と、シェーファーがサウンドスケープ論をデュオニソス的音楽観(内なる音)ではなく、アポロン的音楽観(外なる音)と定義したことに由来します。しかも上からでも外からでもない「内側からのサウンドスケープ・デザイン」をしなさいと。ん?ウチはソト、ソトはウチ??ちょっと禅問答みたいですね。そしてなぜシェーファーはあえてアポロンの神に振り切ったのか??そもそも音楽にはウチとソトがあるの?そのあたりの謎も即興セッションを交えて楽しく実験しながら考えたいと思います。~「即興カフェ」FBイベントページより

・・・・・ 『世界の調律~サウンドスケープとはないか』が残念ながらいつのまにか絶版になりましたが、アマゾンは入手可。1986年の邦訳出版に至るまでには当時の東京藝大の若い研究者たち(今は第一人者)、そしてセゾン文化に貢献し、交通事故で夭折した作曲家・芦川聡さんの存在がありました。原版から40年経ちますが今でも十分示唆に富む、むしろ古くて新しい21世紀型の学際的視点が詰まっています(本文では境界領域的と記されている)。未読の若い世代にこそ、ぜひ読んで頂きたい一冊。この年には前出の芦川聡遺稿集『波の記譜法 環境音楽とはなにか』も翻訳者たちを中心に出版されています。こちらも入手可です。
86年には赤瀬川原平さんがバブル時代の遺構を「トマソン」と名付けた路上観察学会も発足しました。昭和の最後、全国での再開発、環境破壊が続くバブル全盛期だったからこそ、芸術の中から生まれた視点です。
実は87年に日本初「一芸入社」(音楽)で大学卒業後セゾン文化に就きました。しかし当時ではなく、その後の2011年の東日本大震災・原発事故以降で運命の扉が開いたのか、上記の先人たちと一気につながっていきました。その出会いも次世代につないで行きたいと思っています。

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◎お申込み受付中 お申込み:improcafe.yoyaku@gmail.com

興カフェVol.7『節分前夜|ウチはソト、ソトはウチ』

2019年2月2日(土)15時から17時30分開催
実験者:石川高(笙、古代歌謡)、鈴木モモ(ストリングラフィ)、國崎晋(secret)、ササマユウコ(ピアノ)
場所:四ツ谷サロンガイヤール 
参加費:予約2500・当日3000円 学生2000円 日本音楽即興学会会員2500円
助成:日本音楽即興学会
企画:即興カフェ Produce:Yuko Sasama Curate:Momo Suzuki
主催:芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト

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前身の第1回「音楽×やさしい哲学カフェ」(講師:今田匡彦(弘前大学)@日本橋DALIA)さんから今までの会場の様子です。
毎回、テーマやゲストで雰囲気ががらりと変ります。初めての方でもお楽しみいただけます!

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2019年1月 4日 (金)

2019年もどうぞよろしくお願いいたします

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 2011年3月からの日々は本当に人生の大きな転換期だったと思います。町田市生涯学習部と弘前大学今田研究室を並走しながら、2014年に芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト設立。その間に『生きものの音』プロジェクトは10年、そして初CD『青い花』からも20年という時間が経ちました。即興カフェ、空耳図書館、聾者の音楽、路上観察、カプカプ、、「サウンドスケープ」を耳の哲学に素敵な出会いや時間が次々と生まれていきました。2019年も引き続き、この時間は続きます。高齢者と受験生、日々の課題もきっと大きな音楽となって活動と響き合っていくことでしょう。
変ること、変わらないこと、変わらねばならないこと、変えたくないこと・・時代の変わり目を、しなやかに乗り切っていきたいと思います。生きることは即興である!

皆さま、よき1年をお過ごしください。

音楽家・ササマユウコ
www.yukosasama.jimdo.com
www.coconnect.jimdo.com

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2018年12月31日 (月)

次回「即興カフェ」2019年2月2日開催「節分前夜|ウチソト、ソトはウチ」

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【予約アドレスに誤りがありました】
正しくはimprocafe.yoyaku@gmail.com

詳細はFBイベントページにて
www.facebook.com/improcafe

即興カフェVol.7

「ウチはソト、ソトはウチ」
2019年2月2日(土)15時~17時30分
場所:四ツ谷サロンガイヤール

内輪の実験:15時頃から30分程度の即興セッション

外輪の実験:16時~17時30分

2018年1月に開催した「音と言葉のある風景」人気シリーズの第2弾です。節分の由来やオニ・フクを紐解きながら、音と言葉をつなぎさまざまな「ウチとソト」をつなぐ参加型の哲学カフェ。

実験者( )内は使用楽器:石川高 (笙・竿う/古代歌謡)、鈴木モモ(ストリングラフィ)、國崎晋(secret)、ササマユウコ(ピアノ)

助成:日本音楽即興学会

参加料(円):一般 ご予約2500/当日3000  日本音楽即興学会会員2500 大学生以下2000
ご予約:improcafe.yoyaku@gmail.com 【お名前・緊急連絡先】
定員:20名程度

主催:即興カフェ Produce:Yuko Sasama  Curate:Momo Suzuki

お問合せ芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト内(ササマユウコ) 

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2018年11月 1日 (木)

「即興カフェ」からのお知らせ

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ササマユウコがプロデュースする「サウンドスケープの哲学から新しいオンガクのかたちを実験する 即興カフェ」から

【お知らせ】
①8月17日に実験した「真夏の夜に|言葉のない対話」の12分版動画が11月末までの期間限定で公開されています。www.facebook.com/improcafe

いわゆる「パフォーマンス」や「表現」ではなく、あくまでもオンガクと言葉の間、聾と聴の間にある「境界」で非言語の対話を目指しています。ただしこうしてみると、演奏や物語に見えてくるから不思議です。

対話した人:雫境(聾の舞踏家)、鈴木モモ(ストリングラフィ)、ササマユウコ(ピアノ)
手話通訳:米内山陽子(劇作家)
協力:松波春奈

②次回『即興カフェ Vol.7」は2019年2月2日(土)15時30分から開催予定です。今年1月20日に開催した「音と言葉のある風景」第2弾として「即興前夜|ウチはソト、ソトはウチ」を予定しています。
出演:石川高(笙・古代歌謡)、鈴木モモ(ストリングラフィ)、國崎晋(シンセ)、ササマユウコ(ピアノ)
助成:日本音楽即興学会

※詳細は11月後半にSNS等で告知していきます。どうぞよろしくお願いいたします。

即興カフェ  Produce:Yuko Sasama Curate:Momo Suzuki
お問合せ:tegami.connect@gmail.com (芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト内)

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2018年9月 2日 (日)

芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト代表として

この秋は2014年に立ち上げて5年目に入った「芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト」の活動をふりかえる機会がいくつかあります。以下の文章は専用Facebookに掲載して反響も大きかった記事なのでこちらにも転載します。「場の在り方」を通して自分の頭の中にあるサウンドスケープを提示してきたつもりはありますが、その場で言葉で伝えることはあまりしてこなかったのかなと。だから肩書「音楽家」なんだけど...とも思いつつ、やはり世界は言葉で出来ていることをあらためて実感する今日この頃です。ちなみに今後は非言語コミュニケーションを中心に考察するだろうことはかなり明確に見えてはいるのですが、またこれも難題です。サウンド・エデュケーションについても弘前大今田研究室の最新研究と連動しながら、音楽教育の新しい視点も紹介していけたらと思っています。

2018コネクトには時おり若い研究者(の卵)やアーティストが訪ねてこられます。昨日も「言語人類学」の領域から手話や音楽を研究する東京大学の院生さんが遊びに来て下さいました。私の「頭の中を知りたい」ということで、さてこれがなかなか難しい。有機的につながっていく活動の「音の風景(サウンドスケープ)」を言葉化することに3時間苦戦しました。反対に「インタビュー」して頂くことで思考が整理されていくことも多々ありました。なので、今後インタビューは積極的にお受けしたいと思いました(笑)。
 2014年に立ち上げた「芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト」は、もともと2011年の東日本大震災を機に弘前大学大学院今田匡彦研究室でサウンドスケープ(耳の哲学)研究を始めた音楽家・ササマユウコの実践拠点としてスタートしました。オフィスは相模原市立市民・大学交流センター内にある任意団体です。公共施設を拠点に選んだのは同時期に「まちだ市民大学」に仕事で関わり「さがまちコンソーシアム」の存在を知ったという経緯もあります。
 コネクトは「つなぐ・ひらく・考える」をテーマにプロジェクトごとにチームを編成する「中心点」のような存在です。当初は民官の中間支援的な活動も考えましたが、サウンドスケープの内側=市民(アーティスト)主体で小回りが利く有機的な活動の在り方を模索しました。今年度は地域活動を視野に入れたアーティスト・イン・レジデンスに沼下桂子さん(女子美術大学版画研究室講師)にも関わって頂いています。
 大学と団体よりは、研究者と芸術家、顔の見える「個人と個人」のつながりを大切にしています。その小さな活動の密度に、今の時代に置き去りにされがちな「個の力」の可能性を感じます。外からはなかなかわかりづらいですが、この「個」が「音の風景(サウンドスケープ)」のように編まれている活動だとご理解頂けると嬉しいです。これは弘前の研究室がここ数年掲げている「小さな音楽」という概念に共鳴しています。
 これまでの主なプロジェクトには、「路上観察学会分科会」(異分野アーティスト交流)、「空耳図書館のはるやすみ」(子どもゆめ基金助成事業)、「即興カフェ」(新しいオンガクの実験)、「協働プロジェクト 聾/聴の境界をきく」(2017アートミーツケア学会青空委員会助成公募プロジェクト)
等があります(活動開始順)。第一線で活躍するアーティストや研究者たちが分野を越えて「境界」に集まることで柔らかな場が生まれています。この他にも自治体の「音のワークショップ」等を個人的にお受けしていましたが、この1年くらいで個人活動とコネクトが不可分な存在になってきていると感じます。
 あくまでもその在り様(音風景)が「オンガク」であるように。もちろんそこには「ノイズ」も含まれますし、それこそが豊かさや多様性にもつながります。ではそのオンガクとは何か?何がオンガクか?というお話は、長くなりますのでまたどこかで機会を持ちたいと思います。長文失礼いたしました(サ)。

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芸術教育デザイン室CONNECT/コネクトの活動にご興味のある方は以下サイトのメール・フォームよりお問合せください。

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2018年8月27日 (月)

即興とピアノ

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 2011年3月11日以降、個人的に(心理的に)音が出せない時期が数年続いて苦しみました。文字を覚える前からピアノを弾いてきたので、それまでの生き方すべてが問われているような途方に暮れる時間でした。いわゆる「絆」や癒し系コンサートをお断りしていたらすっかりピアノを弾く機会もなくなり、混乱した社会の中で「音」を出す意味もわからなくなっていました。代わりに弘前の今田研究室を拠点に、それまであまり重きを置いてこなかった「言葉」に出会います。同時に学会発表や学会誌掲載の機会がわりと早く頂けたので、とにかく「オンガクをする自分」を見失わないように必死に言葉を追いかけていました。生活のこともありましたし、自分はこのまま言葉の世界に行くんだろうな、、と思いながら研究室でも生涯学習を担当していた自治体の職場でも、目の前にある鍵盤に触れることさえしなかったと思います。それまでの活動を知る人たちの目には「音楽をやめた人」と映っていただろうと思います。

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 ただその’修行’の中でも家族のほかに、ホスピスやカプカプや児童養護施設等、日常の延長線上にあるピアノを弾く機会がありました。また不思議なことに、自分の言葉が深まり始めると、音楽に限らず芸術や学術に商業ベースとは違うかたちで向き合う人たちとの素敵な出会いや再会の機会が増えていきました。2015年の秋頃からは言葉の構築と共に音楽と自分の関係性が「修復」されていった時期だったと思いますし、今もその延長線上にあります。

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Dsc00714体奏家・新井英夫さんとのキクミミ研究会、そして12月にはアーツ千代田3331レジデンス・アーティストJan&Angela(スイス)との「音を奏でる身体~動く音響」のコラボレーターとして2011年以降自分の中で膠着していた何かが解き放たれたと思います。そして一昨年の秋には思いがけず『フリープレイ~人生と芸術におけるインプロヴィゼーション』の著者S.ナハマノヴィッチ氏と訳者の若尾裕先生とご一緒する機会があり、即興ワークショップの現場では数年ぶりに「今、ピアノが弾きたい!」と心から思いましたし、おそらく2011年以降はじめて躊躇なく鍵盤の前に座ることが出来ました。またこの年の5月には映画『LISTEN リッスン』の共同監督牧原依里さん、雫境さんと出会い「音のない世界」聾者の世界にあるオンガクの存在を知り、『世界の調律~サウンドスケープとは何か』の最終章「沈黙」の本質に辿りついた気がしました。

 先日(17日)の「即興カフェ」では「ピアノを弾いてる時がやっぱりいちばん自分に嘘がない」と感じました。心は見事にまっさらな状態というか。特に「即興カフェ」はメンバーの鈴木モモ(ストリングラフィー)をはじめ、毎回のゲスト(等々力政彦さん、石川高さん、國崎晋さん、雫境さん、鎌田英嗣さんなど)のオンガク性に恵まれたこともあり、とにかく余計なことを考えずに即興に臨めるリアルで正直な世界でした。この感覚を大切にしたいと思いますし、参加者の皆さんとも共有しながら様々なサウンドスケープが編まれていくといいなと思っています。また20代から幅広い世代の人たちが音楽性の趣向に関係なく楽しめるオンガクの場となっていることも「即興カフェ」の特徴だと思っています。

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ピアノの演奏は指先の技術だけでなく、長時間弾いても疲れにくい身体の使い方(呼吸法や全身のバランス)、そして何より鍵盤の前で「耳をすます|ひらく」、精神をニュートラルに保つ意識が必要です。オンガクは時間だけでなく関係性の芸術でもある。ピアノと空間と自身の関係性を音の風景として編むような「サウンドスケープ」の意識を忘れずに、「即興カフェ」では共演者の皆さんとは一期一会の即興的な対話、非言語コミュニケーションを生み出していけたらと思います。
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「サウンドスケープの哲学から新しいオンガクのかたちを実験する」即興カフェ。
ジャズやクラシック、従来の音楽セオリーからも自由になった「音」そのものに向き合うような、サウンド・エデュケーション的な即興を実験しています。また音楽教育(ワークショップ、レクチャー)、インスタレーション(オンガクと美術の融合)もめざし、三つのプログラム(①実験②即興ワークショップ/講座③インスタレーション)から多角的に「即興とは何か」「オンガクとは何か」を皆さんと一緒に考え、感じて行ける場をこれからも作っていきたいと思います。
Fb_img_1516493611163 ご興味ある方は「芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト」内の「即興カフェ」までお気軽にお問合せください。またワークショップやインスタレーションの出張のご依頼もこちらで承ります。どうぞよろしくお願いいたします。
(音楽家/即興カフェ・プロデューサー/芸術教育デザイン室CONNECT/コネクト代表 ササマユウコ|YukoSasama)
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※写真は主に2016年以降の『即興カフェ』の様子から。場所は音と言葉・HADEN BOOKS(南青山)、HalfMoon Hall(下北沢)、仙川・森のテラス(調布)、JIKE Studio(ミロコマチコ展withカプカプ)など。イラストはインドTARA BOOKSから絵本を出版されたKoki Ogumaさんです。

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杉並公会堂10年前の2008年頃でしょうか。即興ではなくMother Songsのプログラムを弾いています。

CD『MotherSongs』の某スタジオ録音風景(2009)

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2018年8月19日 (日)

「即興カフェVol.6 真夏の夜に|言葉のない対話」ご参加ありがとうございました。

 お盆明けの金曜日に、協働プロジェクト「聾/聴の境界をきく」 とのコラボ企画として開催した第6回「即興カフェ」を実施しました(下北沢HalfMoon Hallにて)。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

 写真ではいわゆる「パフォーマンス作品」に見えますが、前半では雫境さん(聾の舞踏家)、鈴木モモ(ストリングラフィ)、ササマユウコ(ピアノ)が音のある|ない世界を行き来しながら、特定の役割やシチュエーションを決めることなく、登場順だけを決めて50分間の即興的な「対話」を実験しています。音楽的なルールからは自由に、ただし音楽的意思をもった身体によるコミュニケーションです。後半は写真がありませんが、参加された皆さんを交えて、米内山陽子さん(劇作家)の手話通訳を通した言葉による対話の時間をシェアしました。即興カフェFacebookで前半の写真がアルバムになっていますので、よろしければ雰囲気だけでもご覧ください。後半の対話は、また後日レポートしたいと思います。
目と耳で楽しむ新しいオンガクのかたちの実験。今回は聾/聴、音楽/美術、言葉/非言語の境界、また小さなチームながら20代から50代が集まる世代間交流の場ともなり、さまざまな可能性が示唆される場となりました。ご参加いただいた皆さまからも客観的な視点をシェアすることができて、主催者側にとっても有意義な時間となりました。どうもありがとうございました!
即興カフェ・プロデューサー:ササマユウコ
  http://www.facebook.com/improcafe

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(C)即興カフェ2018
第6回「真夏の夜に|言葉のない対話」
実験した人:雫境(舞踏)
鈴木モモ(ストリングラフィ)
ササマユウコ(ピアノ)
前半 50分間の非言語即興セッションより
即興カフェFacebook よりアルバムがご覧いただけます。
●今回の考察を芸術教育デザイン室CONNECT/コネクトのブログ「コネクト通信8月号」に掲載しています。

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2018年8月16日 (木)

即興カフェ⑥『真夏の夜に|言葉のない対話』 明日開催です。

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「サウンドスケープの哲学から新しいオンガクのかたちを実験する音楽家のプロジェクト」即興カフェ。明日17日午後7時より第6回『即興カフェ 真夏の夜に|言葉のない対話』を開催いたします!

◎ご予約は本日まで。当日もあります。詳細はこちら→

 今回は二部構成。1月の即興カフェでは「音と言葉のある風景」をテーマに、あえて「言葉」にしばられることから表出するオンガクや即興を実験しました。
 今回は反対に、前半は言葉のない即興セッション(出演:雫境/舞踏、ストリングラフィ/鈴木モモ、ピアノ/ササマユウコ)を、後半では参加者を交えて「言葉」による対話をします(手話通訳:米内山陽子(劇作家)。「言葉のある|ない」、「音のある|ない」、さまざまな「境界」を行き来しながら、目と耳でオンガクの時間を旅します。協働プロジェクト「聾/聴の境界をきく」(助成:2017アートミーツケア学会青空委員会)とのコラボ企画としても捉えています。

 カナダの作曲家M.シェーファーが著書『世界の調律』(平凡社ライブラリー)の中で「サウンドスケープ論」を提唱したのは今から40年前。耳/音から世界を「音の風景」として捉え直す先駆的な考え方は、むしろ音楽専門領域に受け入れられるまでに時間を要しますが、この著書の最終章では「沈黙」が扱われています。ちょうど2011年から弘前大学今田匡彦研究室でサウンドスケープ研究をはじめて、「沈黙」に辿りついたところで、今回のゲストであり協働プロジェクトのメンバーである聾の舞踏家/雫境さんに文化庁メディア芸術祭の「聾者、視覚障害者の鑑賞ワークショップ」で出会いました。サウンドスケープに興味があるという雫境さんは、それから2年後の2016年に牧原依里さんとの共同監督で聾者の音楽映画『LISTEN リッスン』を発表します。その上映アフタートークに呼んで頂いたご縁で、2017年の協働プロジェクトにもつながりました。
 「これは音楽なのか?」という無音映画『LISNTE リッスン』の問いかけは、まさに衝撃でした。私は今までに数回この映画を観ていますが、彼等の世界にある「音のないオンガク」を感じています。そこには旋律やリズム、ハーモニーや歌など、さまざまな音楽の要素がある。音楽的意思をもつ身体の内側からは聴者/聾者に関わらず、サウンドスケープをデザインすることができるという確信のもとに、今回の実験にも挑んでみたいと思います。
 作曲家・水嶋一江さんが考案したストリングラフィは「音/音律」を糸電話の原理で視覚化した楽器とも言えます。水嶋さんアンサンブルの主要メンバーである鈴木モモのソロ・プロジェクトでは、糸は音律よりも空間インスタレーションとして張られ、「音響装置」として奏でています。その音は時に人の声のようでもあり、自然界の音風景のようでもあり、宇宙的な音響空間を編み出します。
 今回は、私の即興ピアノと彼女の糸の間には「音」が存在しますが、雫境さんはふたりの「奏でる身体」や空気そのものの共振を視覚だけでなく、皮膚感覚でも捉えているのではないかと思います(このあたりは後半の対話で伺ってみたいな)。
 もちろん出演者同志の身体や音の対話だけでなく、参加者の皆さん、楽器(モノ)や空間、そして時間との対話も要素として絡んでくると思います。「オンガク」とは何か。何が「オンガク」か?今回は耳と目で楽しんで頂ければ幸いです。

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即興カフェVol.6
「真夏の夜に|言葉のない対話」
18時40分会場 19時スタート
実験する人:雫境、鈴木モモ、ササマユウコ
手話通訳:米内山陽子
協力:松波春奈
ご予約2500 当日3000
@下北沢Half Moon Hall 

ご予約 improcafe.yoyaku@gmail.com 
http://www.facebook.com/improcafe/

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